ファンの心が沈んでいる横で火を焚くべからず。
ノイエ版の銀英伝でも、とうとうその瞬間が来てしましましたね。
かなりの人気キャラ、キルヒアイスの死亡シーン。
いや、まあ元々戦争ものですから死者が出るのは当然ですし、実際ここに至るまでのお話でも重要な役どころのキャラクターが亡くなってしまうシーンはありましたが……ジェシカもあんなに早く脱落でしたっけ……
原作も途中までですが読み、石黒版も観てたので、個人的には戦艦のデザインが更に格好良くなっていたり、艦隊運用をどうやっているかが分かりやすくて「スゲー!!」ってなってたんですよね。
キャラクターデザインとかも「あーオベはそう来たかー」とか「キャゼルヌ先輩は更に事務特化っぽくなったなー」とか。
でもまあ、描写が綺麗というか見やすくなった分、ジェシカのシーンとかはかなりしんどいものがあったわけですが。
そんな表現豊かな状態で、キルヒアイスの死亡シーンを描かれたらね、新規のファンじゃなくても、というか所謂古参のファンでも辛いでしょうよ。いやというか実際辛かった。
声優さんの演技もすごかったし、その分余計に喪失感がすごくて。
ごく一部のキャラを除き、基本的にキャラクターは死んでしまうので心を強く持つか、諸行無常……みたいな気持ちで見守るしかないんですよね。銀英伝。
で、そんな所に変な所から火をつけられたわけですが。
細かい諸々であるとか、批判だとかそうしたものは特にする気もないんですけれども。いやあ、かなり昔の原作作品だし、その時代から考えれば比較的女性の活躍シーンもあるから的外れだよなあと。
そして、Twitterのトレンドに一日以上あったくらいに皆さんキルヒアイスのシーンにショックを受けているわけですから、そんな手負いの獣みたいな所にちょっかいかけたらどうなるかっていう話ですよ。
創作世界でキャラクターが万能だったら、逆に人間味が薄れてつまらないと思うんですけどね。
だいたい現実の人間と創作世界のキャラクターを比べたら、どんなにすごい能力持っている人でも創作世界のキャラクターには勝てないんですよ。だからこそ、あえて長所と短所を作って人間味を持たせて、親近感を持たせる。
だから、ヤン提督なんて「首から下は使い物にならない」みたいな感じになってるんですよね。
ヤン提督のところに来て早々のユリアンが家の片付けと掃除をしているところに「何かしようか」と声をかけても「テーブルの上でお茶飲んでてください」とか作品で出たりしてますし。
身体的な運動能力も大してないので、だったら銃は持たないほうがいいやとなる人物。
とんでもない頭脳とひきかえに短所がこれくらい無いと、ちょっとしたバケモノですよね。
人気キャラになるかどうか、っていうのもまた分からないですよね。
とまあ、この辺でモヤモヤしたお話は置いておいて。
触れた時の年齢によってまた新しい発見がある辺り、銀英伝が人を惹き付ける作品なのは間違いないんでしょうね。